サブタイトルは、福岡「殺人教師」事件の真相
福田ますみさんは存じ上げませんが、この本のタイトル「でっちあげ」が気になり購入しました。
内容は冤罪事件のドキュメントでした。
ご記憶の方もいらっしゃると思いますが、事件を少し振り返りましょう。
平成15年6月27日の朝日新聞西部本社版に「小4の母『曾祖父は米国人』 教諭、直後からいじめ」という記事が掲載されました。
福岡市教育委員会は調査の結果、「教師によるいじめ」を認定、8月22日、停職6ヶ月の懲戒処分を言い渡しました。
そして、10月9日号の「週刊文春」で「『死に方教えたろうか』と教え子を
恫喝した史上最悪の『殺人教師』」と教師の実名を挙げての報道で、全国ネットのワイドショーを含むマスコミが一斉に飛びつき、連日の報道合戦になりました。
ところが・・・これら全部、小4児童の両親の「でっちあげ」だったのです!
凄いですよね、火の無いところに大火事ですよ!
しかし、地道な取材でこの本を書いたフリー・ジャーナリストの福田さんがいなかったら、私はここまで詳しく知ることが出来なかったと思います。
どちらもジャーナリズムなので、主張の違う場合は公平に双方の話を聞く、裏取り、周辺取材をちきんと基本をやらないとダメ。
取材する立場の人は必読です。
必携ですね。
つくづく、1994年の松本サリン事件の河野さんの冤罪事件を思い出します。
河野さんは第一通報者であり、サリン被害者なのに、半年間マスコミから犯人扱いされましたから。
あまりの恐怖で、下手な読書感想文になってしまいました笑